2021年01月30日

暖房器具 石油ストーブ

by 株式会社コロナ

公開:2021.01.30 16:10 更新:2021.10.04 16:23

1.石油ストーブとは

概要・歴史

日本の冬の暖房機器のスタンダードとしてロングセラーを記録している定番商品のひとつです。

現在はガラス繊維の芯に灯油をしみ込ませて火をつける暖房機器となっております。コンセントが不要なため、節電に役立ち、停電など災害時も使用可能です。お部屋の空気を使用して燃焼しているため、換気(1時間に1~2回)が必要になります。

灯油の独特のニオイが発生するが輻射熱で暖める快適な無風暖房です。

メリット

・電源なしで使えるので、コンセントの無い場所でも使用可能

・停電時や災害時でも使用ができる

・1台でお部屋全体を暖められる

・設置工事不要

・風が無くて静か

・イニシャルコストもランニングコストも安い

デメリット

・1時間に1~2回程度の定期的な換気が必要

・細かい温度調節が出来ない

・灯油独特にニオイが発生する

2.各部の名称

・天板

・ガード

・燃焼筒

・点火ボタン

・しん調節つまみ

・スピード消火ボタン

・給油サイン

3.石油ストーブの種類

反射型

石油ストーブには「反射型」と「対流型」の2つのタイプがあります。

【反射型】

熱くなった空気が上昇すると共に、燃焼筒の後方に反射板を配置する事で、器具の正面へ熱が集中し放射され暖房効果を高める暖房機。

・100V電源なしで使用可能の為、節電に役立ち、停電など災害時も使用可能。

・家庭用としてよく使用されております。

・カートリッジ式タンクを使用することが一般的。

対流型

【対流型】

機器全周に熱が放射されるが、暖められた空気が上昇し、冷えた空気が下降する事によって部屋の空気が循環対流し全体を暖める暖房機。

・学校や集会所など比較的広い場所で良く使用されている。部屋の中心に設置すると効果的に暖めることが可能。

・ほうろうの外炎筒・上面板からの遠赤外線により身体の芯から温める。

・100V電源なしで使用可能の為、節電に役立ち、停電など災害時も使用可能。

4.燃焼における方式

芯(しん)式

・反射型と対流型の二つのタイプがあります。

・ガラス繊維の芯(しん)に灯油をしみ込ませて蒸発燃焼させるタイプのストーブ。

 (芯(しん)が、灯油を毛細管現象により吸上げて燃焼部まで供給する。)

・購入して初めて使用する時は、芯(しん)が灯油を吸上げる為に、20分以上放置が必要です。

※過去には「加圧式」「ポット式」のストーブも生産・販売されていたが、現在では「芯(しん)式」が主流。

5.選び方

お部屋の広さから選んでみましょう。

機種ごとに「暖房のめやす」が表記されていますので購入前に確認しておきましょう。

※木造(戸建)〇畳まで・コンクリート(集合)〇畳までが各社カタログに記載されております。

暖房出力が大きくなる程、対応畳数が大きくなります。

実際の部屋の広さよりも、少し大きいタイプを選ぶと、素早くお部屋を暖めることが可能です。

店舗やオフィスなどの広いお部屋には対流式がおすすめです。

6.使用する前に

使用する場所

・ストーブは、水平で安定の良い床の上に設置してください。

※傾斜した場所や振動の激しい場所で使用すると、異常燃焼や耐震自動消火装置の誤作動の原因になります。

・カーテン・布団や毛布など燃えやすいもののそばでは使用しないでください。

・風のあたる場所、部屋の出入り口や屋外など。

効果的に使用するために

・外気に接する窓側などに置くと、冷気がストーブで暖められ、上昇気流するので効果的です。

・扇風機やサーキュレーターなどで室内の空気を対流させると、より効果的な暖房ができます。

燃焼筒のセット確認

・燃焼筒のつまみを持って左右に2~3回動かして、しん案内筒に正しくセットされているかを確かめてください。

※燃焼筒が正しくセットされていないと、最初から赤火ですすけて異常燃焼し、火災になるおそれがあります。正しくセットしてください。

※燃焼筒のつまみを左右に動かすときは、ガードや覆板が高温になっていますので、ふれないように注意してください。

不良灯油に関して

燃料は必ず灯油(JIS1号灯油)を使用してください。

変質灯油とは

・昨シーズンより持ち越した灯油

・温度の高い場所で保管した灯油

・日光のあたる場所で保管した灯油

・乳白色のポリタンクで保管した灯油

・灯油用ポリタンクのふたが開けてあった灯油

不純灯油とは

・水やごみなどが混入した灯油

・ガソリン、軽油、シンナー、天ぷら油、機械油などが混入した灯油

・灯油以外の油を入れたことのある容器に保管した灯油

・水抜剤や助燃剤を添加した灯油

不良灯油を使用すると異常燃焼を起きたり、機器の使用ができなくなったりするおそれがあります。

※変質灯油や不純灯油などの不良灯油が原因で修理を依頼されたときは、保証期間中でも保証の対象外となります。

不良灯油(変質灯油・不純灯油)の見分け方

・2つのコップを用意し、片方には水、もう片方には灯油を入れます。

 その2つのコップの背後に白紙をあてて色を比較し、灯油に色が付いていた ら変質灯油の可能性があります。

・変質灯油になるとうす黄色を帯びた色になったり、すっぱいニオイがしたりします。

・水の混入した不純灯油の場合は、水が下にたまり灯油と水が分離した状態になります。

正しい灯油の保管方法

・火気、雨水、ごみ、高温、日光を避けた場所で保管してください。

・紫外線を通しにくい色付きの灯油用ポリタンク(推奨マーク付)を使用してください。

※乳白色のポリタンク(水用)は使用しないでください。

・ふたはしっかり閉めて保管してください。

※灯油は紫外線だけではなく温度でも変質するので、推奨マーク付の灯油専用容器でも日なたには放置しないでください。

7.使い方

給油の手順と注意

1.給油タンクを取り出し、給油口を開く。

2.給油する。

・市販の給油ポンプなどを使用して、油量計を見ながら給油してください。

・適量位置まで黒色にかわったら、給油を止めてください。

3.給油口を閉める。

・給油口は「パチン」と音がするまで強く押して確実にロックしてください。先端を指で持ち上げて開かないことを確かめてください。

※給油は必ず消火してから、ストーブの温度が十分下がっていることを確認して、火の気がないところで行ってください。

※【ご注意】初めて使用する時と芯交換時は給油タンクに灯油を入れ、ストーブにセット後、20分以上待ってから点火してください。

※一般的な説明の為、一部内容が異なる場合があります。

点火のしかた

<電池点火の仕方>

1.しん調節つまみを右(点火・燃焼)方向にゆっくりとまるまでまわして点火ボタンを静かにとまるまで押してください。

2.燃焼筒のセットを確認する。

<点火用ライターやマッチでの点火のしかた(点火ヒーターが使えないとき)>

1.ガードを開いてください。しん調節つまみを右(点火・燃焼)方向にゆっくりとまるまで回し、しんをいっぱいにあげる。

2.燃焼筒つまみを持ちあげて点火用ライターやマッチで点火してください。

3.燃焼筒をしん案内筒の上に静かに戻してください。

4.燃焼筒つまみを持って左右に2~3回動かし、燃焼筒のセットを確かめた後、ガードを閉めてください。

※一般的な説明の為、一部内容が異なる場合があります。

炎の調節

炎の調節はしん調節つまみでおこないます。

炎や赤熱の状態を見ながら、しんの下げすぎやしんの上げすぎの状態にならないように調節し、操作部の「調整範囲」内で使いましょう。

・右(点火・燃焼)方向にまわす・・・芯(しん)が上がり、炎が伸びる。

・左(消火位置)方向にまわす・・・芯(しん)が下がり、炎が小さくなる。

正しい炎の状態になるようにしん調整つまみで調整してご使用ください。

※一般的な説明の為、一部内容が異なる場合があります。

消火のしかた

1.通常消火のしかた

・しん調整つまみを左(ニオイカット消火位置)方向にまわす。

2.スピード消火のしかた

・スピード消火ボタンを押す。耐震自動消火装置が作動し、しんが下がります。

※通常消火にくらべて、消火時のニオイが強くなり、すすが発生することがあります。

どちらの消火のしかたにおいても必ず消火を確認するようにしましょう。

※一般的な説明の為、一部内容が異なる場合があります。

自動消火装置

1.対震自動消火装置

・強い地震や振動、衝撃を受けたときは耐震自動消火装置が作動して自動的に消火します。

2.給油時自動消火装置

・燃焼中(運転中)に、給油タンクを持ち上げると自動的に消化します。

※一般的な説明の為、一部内容が異なる場合があります。

8.お手入れ・保管 

芯(しん)の点検・手入れ(から焼き)

変質灯油や不純灯油などの不良灯油でしんの上部にカーボンやタールが付着し、不具合が生じたときは、しんの手入れ(から焼き)を行ってください。

1.空タンクをセットする。

2.点火操作をする。

3.そのまま灯油がなくなって、火力が小さくなるまで放置する。

4.火力が小さくなったらしんをいっぱいに上げ、消火するまで燃焼させる。

※一般的な説明の為、一部内容が異なる場合があります。

9.部品交換のしかた

芯(しん)・燃焼筒の交換

【芯(しん)の交換】

※芯(しん)の交換は、お買い求めの販売店またはお客様ご相談窓口へ依頼することをおすすめします。

次のようなときは新しいしんと交換してください。

・しんの手入れをおこなってもカーボンやタールがとれず、効果がないとき。

・しんが水を含んでしまい、しんの上下操作が重くなったとき。

しんは着火しやすいように点火部に切拭きがある商品もあります。

【燃焼等の交換】

燃焼筒のガラスが割れたときは、お買い求めの販売店またはお客様ご相談窓口にご相談ください。

点火ヒーターの交換

【点火ヒーターの交換】

点火ヒータのフィラメントの変形または断線した時が交換の目安です。

※部品の交換は、お買い求めの販売店またはお客様ご相談窓口へ依頼することをおすすめします。

※部品は、必ず純正部品(指定された部品)を使用してください。

※一般的な説明の為、一部内容が異なる場合があります。

10.修理・廃棄時の注意

【設計上の標準使用期間】 8年

【長期間使用しない場合】

・給油タンク・固定タンク内の灯油を抜き取ってください。

・芯(しん)の手入れをしてください。

・必ず乾電池を取りはずして下さい。

・ストーブの外観を掃除してください。

・対震自動消火装置を作動させてください。

・包装箱に入れて、乾燥した場所に水平に保管してください。

【廃棄のしかた】

・廃棄処分するときは、各自治体の指示に従ってください。

・必ず灯油タンク・固定タンク内の灯油を抜いて、電池ケースから乾電池を取りはずしてください。

・灯油の廃棄処分については、灯油をお買い求めになった販売店にご相談ください。

商品紹介

石油ストーブ SX-D2420Y HD:ダークグレー  ※DCMオリジナル商品

外形寸法:高さ510x幅452x奥行324mm 質量7.7kg【乾電池別売 単二形/4個使用】

木造(戸建)7畳まで コンクリート(集合)9畳まで

タンク容量4.0L・暖房出力(kW) 2.42~1.93kW

燃焼継続時間(約・h)(強~弱)17.0~21.3

目に見える暖かさでロングセラー。電源(100V)不要なので、コンセントのない場所でも使用可能。

ヒーター切れの心配のない電子点火ですばやく点火もできます。高級感安心感の黒色メッシュガードも搭載した石油ストーブになります。

手を汚さずにカンタンに給油できる「よごれま栓」も搭載。

石油ストーブ SX-E3520WY HD:ダークグレー

外形寸法:高さ467x幅618x奥行324mm 質量9.8kg【乾電池別売 単二形/4個使用】

木造(戸建)9畳まで コンクリート(集合)13畳まで

タンク容量5.0L・暖房出力(kW) 3.47~2.42kW

燃焼継続時間(約・h)(強~弱)14.8~21.3

遠赤外線たっぷりでニオイも少ない最上級モデル。

遠赤ブレードによって遠赤効果が30%アップし、身体のしんまで温まります。消臭機能も搭載されているためニオイの発生を抑えます。

手を汚さずにカンタンに給油できる「よごれま栓」も搭載。

対流式石油ストーブ SL-6620 W:ホワイト

外形寸法:高さ598x幅460x奥行460mm 質量11.2kg【乾電池別売 単一形/2個使用】

木造(戸建)17畳まで コンクリート(集合)23畳まで

タンク容量7.0L・暖房出力(kW) 6.59kW

燃焼継続時間(約・h)(強~弱)10.9

木造(戸建)17畳 コンクリート(集合)23畳までの広いお部屋に対応できる対流型石油ストーブです。

こだわりの空間を中心からあたためられ、雰囲気にとけ込むレトロでおしゃれな暖房として空間を演出します。

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