2021年02月14日

「今月のBEST OF THE BEST」〜冬アウターを自宅で洗濯

by DCM株式会社

公開:2021.02.14 15:10 更新:2022.01.20 09:26

2019.03.20

ズバッと季節のお悩みに回答してくれる、藤原千秋さん連載の番外編。冬のコートやセーターも、今年はクリーニングに頼るばかりでなく、自分でもお手入れに挑戦してみませんか。今月は冬アウターのお手入れBEST OF THE BESTです。

冬アウターは汚れてる?

水温む(みずぬるむ)季節になりました。つい先日までは手放せなかったダウンコートで外出して出先で逆上せてしまったり、すれ違う人のトレンチコートが寒々しくなく爽やかに感じられたりする度に、「ああ、もう、冬じゃないんだ」と思い知ります。

ボチボチ、真冬のアウターを来冬に向け、綺麗にして眠らせないといけません……。

何からどうしていきましょうか? 手持ちの冬アウター、全部クリーニングに出さなきゃダメなものでしょうか?

直接肌に触れさせているわけでなし、さほど汚れているようにも見えないので迷いますよね……。節約の意味もこめて、これら自力でなんとかならないものでしょうか?

衣類の汚れの原因とは

大きく、アウターに限らず、衣類の汚れには「衣類の内側からつくもの」と、「衣類の外側からつくもの」があります。

・内側からつく汚れ…汗、皮脂、垢、その他身体からの分泌物など

・外側からつく汚れ…泥、砂、ホコリ(花粉、PM2.5、煤煙、カビなど含む)、油煙(焼肉屋の煙、タバコの煙など)、水濡れ、食べ物、筆記用具、よだれや粗相(子どもやペット含む)など

アウターですから、一般的には内側からの汚れはさほどつきませんが、個人差はあります。外側からの汚れの多寡(たか)には、だいぶんライフスタイルが関与してきます。

たとえばバイク乗りの方のライダースジャケットは「煤煙(排気ガス)」汚れが多くつきますが、ファッションとして身につけている場合そこまで汚れません。ただアウターだからと言ってまったく「汗」で汚れないかといったら、すごく汗かき(脇の下など)である場合はそんなこともないのです。

各々個性やライフスタイルに照らし合わせ、自分が(家族が)身につけているそのアウターを汚す原因にはどういったものが考えられるか? そのアウターのお手入れ方法には特別の縛りはないか?(具体的には「取扱表示タグ」に記載されている「洗濯表示」の内容)を、まず確認しましょう。

クリーニングを頼まなければいけない衣類、自宅で洗濯が可能な衣類

衣類に付いている「取扱表示タグ」の「洗濯表示」の絵を仔細に眺めたことはありますか? 実は2016年12月に、この表示が大きく変化しました(※1)。

旧来の洗濯表示には「手洗イ」や「弱」など日本語が付記してありましたが、新しいものにはありません。すべて記号で表されています。

ともあれ間違えてはいけないところを押さえておきましょう。この絵表示で、「水の入った桶」の絵に「×」がついていたら、「家庭での洗濯は禁止」という意味です。洗いたい場合には「クリーニング店」に相談しなければなりません。

この新しい洗濯表示で示されているのは、その衣類にダメージを与えない「上限」の洗い方です。ですから表示を超える温度や強度で洗濯してはいけません。示しているその方法で行うか、それよりも弱い、穏やかな方法にするかは個々での判断に委ねられます。良くも悪くも「自己責任」ということになります。

冬アウターの洗い方

一方ドライクリーニングは推奨されているものの「水の入った桶の絵に×がついていない」衣類については、家庭洗濯を試してみることができます。

「桶に手」の絵がある場合は「手洗い」のみ可能になりますが、「桶に数字」の場合はその水温以下での洗濯機洗濯も可能です(水流、強度については桶の下の横線の数が多ければ多いほど弱い力でという意味)。

「手洗い」では基本的に、おしゃれ着洗いなどを謳った、衣類用中性洗剤をパッケージの「手洗い」用に希釈した洗剤液を作り、用意します。ぬるま湯などではなく常温の水道水で十分です。衣類が浸せるサイズの「たらい」などがあると便利ですが、よく洗った洗面所の洗面ボウルや、浴槽でもいいでしょう。

洗えるウールのジャケット、ダウンジャケット、コート類はよくブラッシングして衣類の表面の汚れを落とした後、シミ汚れや襟、袖の垢汚れ、ポケット周辺の黒ずみなど把握できているところは見逃さないように洗濯ばさみなどでマークしておきます。

こういった部分汚れにおしゃれ着用中性洗剤の原液を少量擦り込んでおき、その後たっぷりの洗剤液に、アウターを畳んだ状態でしっかり浸けて「押し洗い」します。

この時ぎゅうぎゅう押すのではなく、あくまで手のひらで優しく押し、かるく持ち上げる、を繰り返します。その後、綺麗な水で2、3回濯ぎ洗い(同じように押し洗い)を行い、畳まれた状態で洗濯ネットに入れて10秒ほど洗濯機で脱水します。形を整えてシワを伸ばし、厚手のハンガーにかけて風通しのいい日陰に干しましょう。

【便利な日用品BEST OF THE BEST 1.】

DCM 洗濯ネット角型くずよけ 特大60×60cm

特大サイズの場合はセーター・トレーナーなら約4枚、ズボンなら約4本、バスタオルなら約5枚、Yシャツなら約5枚が洗濯できる洗濯ネットです。二層式洗濯機、縦型洗濯機、乾燥機に使用できます。他の生地を傷めにくいファスナーカバー付きです。

藤原さんもおすすめ!

大型の洗濯ネットはかさばりがちなアウター洗濯のために、ひとつふたつあるととても重宝します。洗濯機洗いができる場合なら、畳んで入れてそのまま、手洗いでも短時間脱水のためアウターを入れるのに活用できます。

アウター類はおしなべて、他の洗濯物と違い、しっかり乾ききるのに時間がかかります。2、3日は必要、という心つもりでおきましょう。ダウンジャケット等は羽毛が一部に寄ってしまいがちなので、乾きかけたら、よく解しておきましょう。

(※1) 政府公報オンライン<br>

https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201812/2.html

<プロフィール紹介>

藤原千秋

大手住宅メーカー勤務を経て、主に住まい・暮らしまわりの記事を専門に執筆。現在は企画、広告、商品開発アドバイザーなど多様な業務に携わる。TV「マツコの知らない世界」に1000個の掃除グッズを試した主婦として出演も。著・監修書に『この一冊ですべてがわかる!家事のきほん新事典』など。

提供元:DCM株式会社

https://www.dcm-hc.co.jp/

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