2021年03月24日
by DCM株式会社 |
公開:2021.03.24 13:10 更新:2021.10.04 16:23
2018.02.28
家事のアレコレ、健康、安全など暮らしの悩みは尽きないもの。そんなお悩みの解決法を、住生活ジャーナリストの藤原千秋さんにお聞きしました。
キリのいい、年度末のタイミングでの引越しを考えています。でも、引越しそのものの経験がなく、「年度末だけはやめろ」という知り合いの声も。そう言われても、春って引越しシーズンですよね?? 一体いつならいいものなのでしょうか? 上手に引越しする秘訣ってありますか?
卒業、入学や就職、転勤など、引越しを急がなければならない特段の事情がないのであれば、まず引越しは「ハイシーズン」、「繁忙期」は避けるが吉です。お知り合いのアドバイスは当を得ています。
なぜかというと、ハイシーズンの引越しには、リスクやデメリットが懸念されるためです。大きな理由としては、需要と供給の関係により、その引越し費用が往々にして割高になりがちであること。
年度末や年末年始、GWといったシーズンの縛りのみならず、土日、大安吉日などはやはり人気が高いために、希望の日時や条件も通りにくくなります。
逆に言えば、引越しはこの「ハイシーズン」、「繁忙期」さえ避ければ、希望の日時もかなえられやすく、場合によっては多めにスタッフを配してもらえることもあり得るのです。そういう意味でタイミングをはかり直すのは、引越しがうまくいくための大切な第一歩といえます。
あわせて、現在の住まいを手狭に感じての引越しの場合、多くは新しい住まいの方をより広く、大きくという意識が働き、実際そうするのではないでしょうか。しかし不思議なことに広い家に移ってもなお手狭感が残ったり、ほどなくまた広さに不満を感じたりということが起こり得てしまいます。
どうしてなのでしょう。その原因の一つには、「もとの住まいからの荷物の持ち込み」が、多すぎることが挙げられます。本棚やタンスや押入れなどといった収納の中身を段ボール箱に移し替えてみるとわかるものですが、私たちが所有しているモノの量というのは、想像以上に多いのです。
それが「タンス→段ボール」など、モジュールを替えると自覚しやすくなります。多くの生活に関わるモノは少量ずつ増えていくために、生活しながらではその総量を把握することがとても難しいのです。
ですから、たとえ新しい住まいの方が広い家になるとしても、古い大型家具や書籍、衣類などは一度、まとめてリサイクルショップに引き取ってもらうなどして手放したり、最小限の生活雑貨のみ残して本当に必要なモノの量を見極めたりという、暮らしそのものの刷新を「引越し」に併せて行うのは、引越し後の住まいの満足感を高める上でとても有効です。
そういった意味では、ぼんやりと「引越し」を想像するだけでなく、別段急がないうちから、「今すぐに引っ越さなければならない」という体でモノを処分したり、段ボールへの荷造りなど行い、全く使用しなくてもなんとかなってしまうモノ(潜在的な不要物)を抽出したり、実際に処分したりといったシミュレーションを行うことで、本当の引越し(本番)を成功させる布石を打つことができます。
「引越し」はどんなにそれが近所での移動であっても、多大な時間や手間、体力や費用を要するものですが、明白にその負荷の多寡は「モノ」の量に比例します。その基本を押さえつつ、ハイシーズンや繁忙期を避けて計画し直してみてください。
家庭でのゴミだしや荷物の運搬に便利。ハンドルを畳むと平らになる優れた収納性も魅力。 積載荷重:100kg 使用時サイズ:約幅39×奥行60×高さ77cm 商品重量:3.8kg
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不要物処理、ゴミ捨ての労はバカにできません。想像以上に重量のあるゴミ(古雑誌など)を捨てに行く際、こういった台車があるか否かで負担は雲泥の差となります。防災用品(飲料水)などの購入時にも役立ちますので、ひとつ用意しておくと汎用できそうです。
<プロフィール紹介>
藤原千秋
大手住宅メーカー勤務を経て、主に住まい・暮らしまわりの記事を専門に執筆。現在は企画、広告、商品開発アドバイザーなど多様な業務に携わる。TV「マツコの知らない世界」に1000個の掃除グッズを試した主婦として出演も。著・監修書に『この一冊ですべてがわかる!家事のきほん新事典』など。
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