2021年12月13日

多肉植物の寄せ植えを作る!おしゃれに仕上げるコツやお手入れ方法も解説

by DCM 編集部

公開:2021.12.13 03:00 更新:2022.01.05 10:04

個性豊かな多肉植物の寄せ植え。お店で見かけると、「私もやってみたい」と憧れますよね。

寄せ植えは難しくありません。ポイントをおさえれば、インテリアにも最適なおしゃれな寄せ植えを、誰でも作れます。

多肉植物は原種だけでも1万種以上あり、色や形などバラエティに富んだものばかり。ぜひ多肉植物の寄せ植えに挑戦してみてくださいね。

多肉植物は寄せ植えにするともっと魅力的に

個性豊かで可愛らしい多肉植物は、寄せ植えをすることでより楽しめます。寄せ植えとは、ひとつの土の中にさまざまな植物を植えて育てることです。

多肉植物は単体でも十分インテリアになりますが、コンセプトにそって寄せ植えをすることで、魅力的に栽培できます。

多肉植物で有名なのはサボテンですが、ほかにもアロエやロゼッタ状のものなど種類はさまざまです。ここでは多肉植物の特徴や生育について解説します。

見た目も形も多種多様な多肉植物

葉や茎に水分をため込み、ぷっくりとした果肉っぽさのある植物が「多肉植物」です。原種だけでも1万種以上、混合種を合わせると2万種以上あります。

多肉植物は、見た目や形、色など、とても個性的です。単体での鑑賞も楽しめますが、寄せ植えにすれば、より自分の好みに仕上げることができるので見ていて飽きません。

また、サボテンも多肉植物として有名ですが、種類が多いため、園芸店では多肉植物とは分けられていることがほとんどです。

寄せ植えをする唯一の注意点は生育型を合わせること

多肉植物には、春秋型・夏型・冬型の3つ生育型があります。生育型による大きな違いは、水やりなど、育て方の違いです。

寄せ植えをする際は、生育型を合わせなければ、きちんと育てることができません。

春秋型の生育型であれば、春と秋が生育期となります。それ以外の夏や冬は休眠期に入るため、断水する必要があります。

夏型・冬型も同様に、季節によって生育期がそれぞれ異なります。

たとえば、夏に水やりの必要な夏型と、冬に水やりが必要な冬型を一緒に植えてしまうと、どちらかに適切な時期に水を与えられない、若しくは与えすぎてしまうことになり、きちんと育たなくなってしまうのです。

多肉植物の寄せ植えを作ってみよう

多肉植物の寄せ植えは、選んだ苗を自分の好みで並べて植えます。より完成度の高い、満足のいく寄せ植えを作るには、いくつかのポイントに注意が必要です。

苗の選び方、植え方など、寄せ植えの基本的な作り方をご紹介します。

実際に寄せ植えを作る際の参考にしてくださいね。

寄せ植えに使う苗を選ぶ

寄せ植えを作る際に、まず大切なのが、苗選びです。元気のよい苗を選ばなければ、寄せ植えにしても、すぐに枯れてしまいます。

苗を選ぶ際は、茎がしっかり太くて、短いものを選びましょう。ヒョロヒョロと細長いものは、栄養が十分にいきわたっていない可能性があります。

葉と葉の間の茎は、間延びしていないものが最適です。間延びしているものは日光不足の可能性があります。葉と葉がきっちり詰まった、コンパクトなものを選びましょう。

最後に、苗を持ち上げて、下葉が抜け落ちていないか、枯れていないかを確認します。

せっかく作る寄せ植えですから、できるだけ枯れない元気な苗を選びたいものです。

苗を並べてイメージを固める

苗を買ってきたら、植え付ける前に、机の上に並べてイメージを固めていきます。サイズによって配置を決める、色合いやタイプで分けるなど、並べ方は、自分の好みで決めても問題ありません。

植える前であれば、いくらでも苗を並び替えてイメージ作りができるので、このステップに時間をかけて考えましょう。

基本的な考え方として、正面から鑑賞する場合は、手前を小さいサイズ、奥側を大きいサイズにするのが基本です。

ただし、あまり基本にとらわれる必要はありません。わざと大きなものを手前に持ってきたり、苗と苗の間を広げてみたりと、あえて基本を無視した並べ方をすると個性が出てよい場合もあります。

鉢を選んで土を入れる

寄せ植えでは鉢選びも重要です。

デザイン面では、植える多肉植物の色や形を意識しつつ、飾る場所も考えて、自分の好みのものを選びましょう。

機能面では、経験が少ないかたは、底に穴の開いている鉢を選ぶのがおすすめです。

多肉植物の栽培は、水はけが重要です。鉢底に穴が開いていれば、水はけもよく、土の中も蒸れにくくなります。穴の開いていない容器を使う場合は、根腐れ防止として、底にゼオライトを入れましょう。

メインの苗を最初に植える

寄せ植えをする際は、メインとなる苗を最初に植えたほうが、よりイメージに近い仕上がりになります。メインとなる苗は、イメージのキーポイントになるので、サイズの大きいものや、高さのあるものがおすすめです。

植えかたは、まず、鉢から苗を取り出し、根鉢から土を落とします。根本1センチほど残して根を切り、あらかじめ作っておいた植え穴に、植えていきましょう。

メインの苗を植えたら、スペースを埋めるように、徐々に小さい苗を植えていきます。植えかたはメインの苗と同様です。

植え終えたら、全体に底穴から水があふれ出るくらい、たっぷりと水を与えます。底穴がない場合は、水の量に注意が必要です。ちょうど根のある深さまで湿るように、水の量を調整して与えます。少量の水の調整には、霧吹きを使うと便利です。

寄せ植えをもっとおしゃれにするワンポイント

寄せ植えを作る際は、よりおしゃれに仕上げたいもの。寄せ植えをおしゃれにするためのコツをいくつか紹介します。

見た目も色もさまざまな、多肉植物の組み合わせかたは無限大。ポイントをおさえて、ぜひ自分らしい、おしゃれな寄せ植えに仕上げてくださいね。

多肉植物を組み合わせるコツ

多肉植物を組み合わせる際は、主役をひとつに絞るのがコツです。メインが決まっていないと、ごちゃごちゃして、まとまりのない印象の寄せ植えになってしまいます。

メインの多肉植物を選ぶ際は、サイズの大きいものや、高さのあるものを選ぶのがポイントです。存在感があり主役が分かりやすくなります。

また属・形・色合いなど、違うタイプの多肉植物を、あえて組み合わせても、面白いデザインになります。たとえば、ぷっくりしたセダム属と、バラのようなエケベリア属を組み合わせるのもおすすめです。

ほかにも軟葉系のオブツーサと、硬葉系のアロエを組み合わせると、アクセントがついて、主役がより強調されます。

コンセプトを決めて完成度を高める

寄せ植えに使う多肉植物を選ぶ際に、お店にいって選びながら購入することは、おすすめしません。可能なら、しっかりコンセプトを固めてからお店にいきましょう。

もし、お店で見ながらコンセプトを考える場合は、一旦購入商品を選ばずに、コンセプト固めに徹することをおすすめします。

何も決めないまま、好みだけで選んでいると、多肉植物の色や形が似通ってしまい、寄せ植えなのに、ただ同じものを植えているだけといったことにもなりかねません。

一度じっくり、コンセプトを考えてから選べば、メインになるもの、周囲を彩るものと、役割を明確にして多肉植物を選べます。メリハリのある素敵な寄せ植えには、コンセプトが不可欠なのです。

アクセントや色味で選ぶ

寄せ植えに使う多肉植物を選ぶときは、形や色味、サイズが違うものも候補に入れましょう。たとえば、同じ形、同じ色合いで寄せ植えをすると全体的に変化のない、つまらない印象になってしまうので注意が必要です。

サイズの違い、形でアクセントをつけることで、より個性的でおしゃれな寄せ植えになります。左右で大きさや高さの違う、アシンメトリーのデザインもよいでしょう。

色も、同系色でまとめられた全体に対して、差し色としてあえて違う色のものを入れることで、引き締まった印象がつきます。

寄せ植えのお手入れ方法

寄せ植えを作ったら、できるだけ長持ちさせたいもの。多肉植物は育てやすい植物ですが、水やりや肥料の与え方など、栽培をする上で、いくつか気をつけるべきポイントはあります。

寄せ植えを長持ちさせるための、ポイントを詳しくご紹介します。

多肉植物でも重要な水やり

比較的乾燥地帯で育つ多肉植物は、水やりはさほど重要ではないと思われがちです。

休眠期には断水するなど、水をほとんど必要としない時期もたしかにあります。しかし、生育期には、鉢の底からあふれるほどの水を必要とするなど、実は、多肉植物にとって水やりは重要です。

生育期の水やりのタイミングは、土が乾いたときです。底穴から水があふれ出るぐらいたっぷりと水を与える必要があります。

休眠期など、生育が緩やかな時期は、月に1〜2回程度、乾燥しているときに水を与える程度で問題ありません。

また、生育期であっても、水やりをしすぎるとよくありません。特に鉢に底穴がない場合は蒸れやすいため、土の乾燥具合を十分に確認して、水やりをしましょう。

置き場所によっては意識的に日光に当てる工夫が必要

多肉植物を育てるには、日光に当てることが必要です。特に室内で育てる場合は、場所によっては、日光が当たりません。定期的に日光に当てるため、窓辺に移動するなどの工夫が必要です。

ただし、冬場の窓辺は冷え込みやすいため、日当たりがよいからと、朝晩も置きっぱなしにするのはおすすめしません。特に春秋型、夏型の多肉植物は、寒さに弱いことが多いので、注意が必要です。

多肉植物の寄せ植えに向いている肥料

多肉植物は、土壌作りの際に、元肥となる緩効性肥料を与えていれば、追肥はほとんど必要ありません。

肥料を与えすぎると、根腐れや葉がしなびて黒く変色するなど、かえってトラブルが発生するため注意してください。

肥料には、おもに有機肥料・固形肥料・液体肥料とありますが、植え替えの際に有機肥料と固形肥料を少し加える程度で大丈夫です。また生育期には、液肥を2〜3回与えても、よく育ちます。

定期的な仕立て直しで美しさを保つ

インテリアとして、寄せ植えをより長く楽しみたいのなら、定期的な仕立て直しをおすすめします。仕立て直しとは、伸びすぎた葉や茎をハサミで切り、バランスを整える作業のことです。

仕立て直しが必要なのは、徒長になっているときと、葉が傷んでいるときです。植物が伸びすぎてヒョロヒョロしている状態のことを徒長といいます。葉と葉の間が間延びすると、見た目もよくありません。

また徒長になると、病気や害虫の被害にも合いやすいため注意が必要です。放っておかずに仕立て直しましょう。

カットした部分は挿し木や葉挿しにすることで、さらに多肉植物を増やすこともできます。

個性的な多肉植物の魅力をより引き出す寄せ植え

単体で飾っても楽しめる多肉植物は、寄せ植えにすると、より個性的で自分好みのデザインにでき、愛着がわきます。

多種多様にある多肉植物は、生育型にさえ気をつければ、組み合わせ方は無限大。どんな寄せ植えにするかは、個人の自由です。

また、きちんとお手入れをすれば、長く楽しむことができます。

コンセプトやイメージが決まったら、ぜひ多肉植物の寄せ植えにチャレンジしてみてくださいね。

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