2021年02月08日
by コクヨ株式会社 |
公開:2021.02.08 12:00 更新:2021.10.04 16:23
2020.07.15
バレットジャーナルという言葉を聞いたことがあるけれど、実際バレットジャーナルって何?と疑問に思っている人のために、今回はバレットジャーナルの意味から、今すぐはじめたくなる書き方まで解説。これまでバレットジャーナルをやったことがないコクヨマガジン編集員が実際に試してみました。
まずバレットジャーナルに向いている、もしくはバレットジャーナルが役立つ人ってどういう人なのかを押さえておきましょう。
● やるべきこと・やりたいことをたくさん持っている人(家事・育児・仕事など日々の細かいタスクが多い人)
● 手書きで自分好みのTODOリストを作ることが好きな人
● 目標達成をしたい人や習慣を身につけたい人
● 計画を立てて遂行することが好きな人
ですが、これに当てはまらないからといってバレットジャーナルはしない方がいい、ということではありません!
逆に、
● 日々の記録や日記をつけてみたいけれど、なかなか習慣化できない人
● マルチタスクが苦手で常に何かしら「しまった!忘れてた!」と後悔を感じている人
とお悩みの方にも、バレットジャーナルで結構解決できること、多いです!
そこで、今回は、バレットジャーナルの「基本のキ」を解説してみたいと思います。
バレットジャーナルとは、アメリカ人のデジタル製品デザイナー、ライダー・キャロル(Ryder Carroll)氏が考案した手帳術のこと。
ライダー氏には学習障害があり、集中力が続かないという悩みから、このバレットジャーナルが生まれました。
2013年に動画を公開したことで世界的な広がりを見せましたが、日本では2017年に出版された『「箇条書き手帳」でうまくいく はじめてのバレットジャーナル』で脚光を浴びるようになりました。
バレットジャーナルでは、「ラピッドロギング(迅速な記録法)」と呼ばれる記述方法を使いますが、これはつまり、中点(・)を使った箇条書きのこと。
英語で中点(・)をあらわすBulletを使い、月の予定(マンスリーログ)、週の予定(ウィークリーログ)、日の予定(デイリーログ)などを箇条書きに記録することで思考の整理ができ、各タスクの進捗状況の管理もできるので計画的に行動できるようになります。
この箇条書きを使うことで素早い記述を可能にしていることや、1冊のノートですべて管理できることが特徴になっています。
ちなみにバレットジャーナルの名前の由来は、英語のBullet Journalをそのまま日本語にしたものです。
バレットジャーナルには独自の記述方と、最低限書くべきコンテンツが決まっています。
1.INDEX(インデックス):
すべてのページの目次にあたるもの。何ページ目に何が書いてあるかが一目でわかるように作成していきます。
2.Future Log(フューチャーログ):
半年~1年分のイベントや目標など、大まかな予定が見渡せるもの。いわゆる年間カレンダーにあたります。
3.Monthly Log(マンスリーログ):
1か月分の予定を書き込む月間カレンダー。その月の予定を書き込んだり、先月できなかったことを書いていきます。
4.Daily Log(デイリーログ):
1日の予定やタスクを書き込んでいきます。
この4つがバレットジャーナルをはじめる上で必要なコンテンツになりますが、使い方次第ではWeekly Log(ウィークリーログ)など、1週間の予定を書き込む週間カレンダーを作るのもいいと思います。
基本的にバレットジャーナルは箇条書きで素早く簡潔に書くことが目的です。
そのためには前述した「・(バレット)」と呼ばれる記号をはじめとする、ラピッドロギングで記述していくための記号を使います。これらはKEYと呼ばれており、このKEYには色々な種類があります。
●「・」:タスク(当日のToDoなどすぐに実行できるもの)
●「〇」:イベント(誕生日や、商談など大事な予定)
●「-」:メモ書き(思いついたことや、すぐに実行しないこと、情報など)
●「*」:重要(とくに重要なイベントなど)
●「!」:アイデア(ひらめきや今後のためのアイデア)
以上が基本のバレットになりますが、完了したタスクや先送りにするタスクには以下の記号を使います。
●「×」:完了タスク(終わったタスクにつける)
●「>」:次の日に移動したタスク
●「<」:未来の予定に入れた(翌月以降、さらに先の未来に実行)
「・」を「×」に変更、「・」を「>」に変更、「・」を「<」に変更といった形で、タスクの状況が一目でわかるようになります。
KEYは必ずしもこれらの記号でなくてもかまいません。自分が覚えやすく、書きやすいKEYを自分で決めてもOKです。
ここまではバレットジャーナルの基本について解説してきましたが、ではバレットジャーナルを使うことの意味とは何でしょうか?ここからは少しその辺りをお話していきたいと思います。
デジタル化の進む現代社会で、バレットジャーナルは紙とペンを使ったアナログな方法に見えますが、科学的にも手書きの方が脳に刺激を与えると言われています。
つまり、パソコンで打ち込むよりも、手を動かし書き出すことで自分の頭の中の整理もしやすくなるのです。
そして、手を使って書き込むことで「本当に大事なことなのか」と確認しながら書き込むことで「今」していることにきちんと集中できるようになります。
デイリーログでは1日の予定やタスクなどがすべて一覧で可視化されているので、管理が煩雑にならず抜け漏れが少なくなったり、先延ばし癖が無くなります。
また、当日にそのタスクを終わらせることができなかったとしても、タスクを移動させることで目に入るので「やらないまま終わる」ことが無くなり、やるべきことをしっかり終わらせる習慣が身に付きます。
ちょっとしたメモ、アイデアをすぐに書きまとめることができるので、ログを振り返ることで新たな気付きを得ることや、今後の意欲につなげることができます。
逆に、自分の生活を振り返る中で不必要な物事などもわかるようになるので、無駄のないライフスタイルを送ることができるようになるでしょう。
どんなノートやペンでもバレットジャーナルを作ることはできますが、毎日手元に置いて使うものなので、見た目や使い心地がいい方がモチベーションも上がります。
InstagramやTwitterを見ていると、カラフルなペンやマスキングテープなどで書き込んだ、華やかなバレットジャーナルが目に付くこともあると思います。
ですが最初から華やかなバレットジャーナルを作ろうとすると、考えすぎてしまいペンが進まないことが出てきます。
これはバレットジャーナルの本来の目的である「迅速に記録」することとは真逆になってしまうので、まずは基本のレイアウトでシンプルに作り「予定の管理」に集中するようにしましょう。
前述したように、「華やかなページを作ろう!」と意識せず、自分のペースで自分のために書くようにしましょう。
バレットジャーナルは自分のライフスタイルのために書くものなので、SNSなどで誰かに見せる予定が無いのであれば、失敗を恐れずにどんどん書き込んでいってください。
また、作ったページが自分のライフスタイルに向いていなかった場合は、新たにテンプレートを作り直してみましょう。
自分に合ったレイアウトを探しながら、色々なページを作ることが効果的です。
1日の中でバレットジャーナルを開く時間を決めておけば、習慣化しやすくなります。
「朝起きた時」「夜寝る前」など、自分が習慣化しやすい時間帯がおすすめです。
ノートを開くことが習慣化できるようになれば、1日の予定をうまくコントロールできるようになります。
バレットジャーナルの基本を理解したところで、百聞は一見に如かず。
実際に初心者がやってみるとどうなるのか。今までバレットジャーナルを試したことがないコクヨマガジン編集員が1ヵ月に渡って、試してみました。
今回はKOKUYO MEシリーズの測量野帳(TOFU WHITE)を使いました。
基本的には好きなノートとペンだけあれば十分です。
もし、少し色を入れて楽しみたい、装飾が好きで苦にならない場合は、
マステシールやお気に入りの色ペンなどもどんどん取り入れてみましょう。
最初のページには自分なりに使いこなせそうなKEYを独自定義しています
次のページはINDEXページ。他のLOGを一通り書いてから目次としてページ数を記入するので、
実際にこのページに書き込むのは最後になりますが、取り急ぎページを確保。
次はFUTURE LOG。2020年下半期に分かっているイベントを書き出してみる。
今年は旅行の予定も立てにくいし、コンサートやライブも軒並み中止なので、何か寂しい感じになっていますが・・・
Future Logに続いては、Monthly Log。
Future Logより少し細かい予定と、それに伴うタスクをざっと書き出してみます。
そしてDaily Log。毎晩、その日のタスクが終わったのか、リスケしたのか、なぜできなかったのかを振り返りながら
KEYに沿って項目をチェックし、同時に次の日のタスクを書き出す、というルーチンを組んでみました。
バレットジャーナルをやってみると、一日のタスクを振り返る習慣がつくので、やらなくてはいけないことをやり忘れることがなくなるのはもちろん、その日の集中度合いを振り返ったり、自分のスケジューリングの見立てを考えなおしたりするきっかけにも役立ちます。
写真では、たまたま月曜日から日曜日までが見開きで収まっていますが、Daily Logは、1週間を必ず見開きに収めると決めてしまうと変なセーブが働きます。ノートに向き合いながら思いついたことはそのままメモしていくと、その分、ノートの情報価値が上がっていくのでどんどん書いていくことをお勧めします。
バレットジャーナルは自由度が高く、最初は難しく感じるかもしれません。
ですが慣れてしまえば、きっと生活を豊かにするツールになってくれると思います。
まずはペンとノートを用意して、バレットジャーナル生活をはじめてみてはいかがでしょうか。
<参考文献>
「記憶、情報整理、精神の治癒......手書きが結局、いちばん効果的な理由」
(ライダー・キャロル/ダイヤモンドオンライン,2019年)
https://diamond.jp/articles/-/201900
『「箇条書き手帳」でうまくいく はじめてのバレットジャーナル』
(Marie著,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2017年)
ハードカバーで立ったままでも書きやすいフィールドノート(野帳)
罫内容/3mm方眼罫
枚数/40枚
記事提供元:コクヨ株式会社
https://www.kokuyo-st.co.jp/mag/Life-and-Work/2020/07/000140.html
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