2021年01月27日

大工道具 砥石(包丁用)

by 与板利器工業株式会社

公開:2021.01.27 14:10 更新:2021.10.04 16:23

1.基本説明

砥石(包丁用)
一般的に角砥石とは、人造の研削材を主原料に成型・焼成した人造砥石と、天然物ならではの研ぎ味を持つ天然砥石の2種類があります。用途は工業用から一般家庭、農家、大工や料理人などの本職の方々の使用されている各種刃物や道具類のお手入れに、昔から砥石と呼ばれ幅広く愛用されています。ここでは一般的な人造の砥石について説明します。

角砥石には様々な粒度・形状(サイズ)が有り、用途に応じて選んでご使用ください。

2.種類

荒砥石(#100~#400)

・刃こぼれしている時に

中砥石(#600~#1500)

・切れ味が悪くなった時に

仕上砥石(#2000~#8000以上)

・より鋭利な刃先で

両面砥石

・荒砥石と中砥石、中砥石と仕上砥石がコンビネーションになっています

・一般刃物から超硬刃物等、難削材刃物まで楽に研げます

3.使い方

研ぐ前に

砥石を水に浸します。砥石にある微細な気孔に、水を浸透させます。

目安は3分程度ですが、砥石によっては水に浸す時間が異なる場合があります。

そして砥石台を使うか、砥石の下に、濡れたフキン等をしき砥石が動かないようにシッカリと固定します。

研いでいる最中に砥石がグラグラ動いてしまうと、とても危険です。

※砥石を長時間水に浸けたままにしないでください。

研ぎ方

1.砥石にたいして包丁を45度位に置き刃を手前に向け刃先の方から研いでください。

2.砥石に刃を当てる角度の目安は包丁の「みね」に10円玉3枚が入る程度の隙間です。

3.片方の手の指(人差し指・中指・薬指)を研ぐ部分の刃の少し上に軽く添えて包丁の角度を保ちながら砥石面に水を掛け、体の力を抜いて手を前後にリズムカルに動かして研いでください。押す時に力をいれ、過剰な力は必要ありません。研ぎ汁は研ぎに必要ですので、研ぎ汁に泳がせるように包丁を動かします。研ぎ汁の粘りが強くなりましたら、少し水を掛けて下さい。

4.研いでゆき、全体に「カエリ」(刃先に出る金属の薄いまくれ)が出るまで研いでください。

5.両刃の場合は、包丁を裏返して、同じ様に(1-2-3-4)と研いでください。

6.最後に包丁をねかせて根元(アゴ)から刃先の方向に数回軽くこすり、「カエリ」を取れば出来上がりです。この刃先のカエリは、裏側を軽く砥石で1~2回こすれば取れます。

7.後片付けの際は、よくすすいでから陰干しし、完全に水気が飛んだら、暗所に保管しましょう。

4.使用上の注意

・安定した台の上でお使いください。不安定な場所での使用はしないでください。包丁を研ぐ時は危険ですので充分注意して研いでください。

・砥石は割れ易いものです。砥石をぶつけたり落としたりしないでください。

・幼児の手の届かない所に保管してください。

5.お手入れ

砥石が片減りしたり凹みが出来た時

角砥石は使い込んでゆくと真ん中が凹んできますので時々、修正砥石又は、粗さが100番程度の耐水ペーパーかサンドペーパー(水不使用)で砥石の面を削って平らにすると研ぎやすくなります。砥石の使用後は、研ぎカスを水洗いし日陰で乾燥させてから保管して下さい。

提供元:与板利器工業株式会社

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